ベータコンサルティングとは


運用と経営はコインの表裏、努力が報われる為にはチャンスとリスクにどのように取り組むかが共通の課題となります。
我々を取り巻く経済環境は極めて振れ幅の大きなものとなっており、
また企業の提供する製品やサービスは気が付くと過去のものという変化の激しい時代に直面しています。
当社事業分野は資金運用と経営の戦略に特化したコンサルティングです。外部経済環境変化というマクロトレンドを重視し、
非上場企業の利益向上を支援します。

ベータとは個別証券の値動きが証券市場全体(日経平均等)の動きに対してどの程度敏感に反応するかを示す数値です。
例えば、ある銘柄のβ値が1.2なら、日経平均が5%上昇するとその銘柄は6%上昇することを意味します。
市場全体を表すマクロ変動とその環境下で個別企業がどのように動くのか、
両者の関係性にウエイトを置くという立ち位置を表すためβ(ベータ)をロゴとしています。

ブログblog

2021.09.07

医療崩壊は防げるか

首都圏における感染拡大が止まらず、コロナ感染者用の病床が不足しています。病床確保のため救急や保健所が連絡を入れても空きがないとして断られ、治療を受けられないままに亡くなるという正に災害時の様相を呈しています。

これは経済社会で普通にみられる需要と供給のミスマッチによるもの。早急に治療を受けなければならないという切迫した需要に対して、病床や医療スタッフの供給が追いつかないというものです。このミスマッチを解消するため国はコロナ病床を増やした病院に対して一床あたり1950万(上限)程度の補助金を支払うことにより不足を補うという対策を打ち出しました。

しかしながら、正当な理由(医師・看護師、物資の不足等)があれば国や自治体からの勧告、命令を受けないことになっています。(厚生省ガイドライン)国からの支援金を受け取りながら、コロナ対応に消極的な病院も存在しており、正当理由に当たる病院がどのくらいの数にのぼるのか国も自治体も把握できていないと報じられています。

需給がミスマッチとなった場合、経済界においては価格によって自然にこの差が埋まってゆきます。また最近ではダイナミックプライシングなど、定価を動かすことによってギャップを埋めることが可能となっています。例えば航空機などのように座席数が一定の場合、この数に対して需要が大きければ価格を上げ、少なければ下げるという方法です。

コロナ感染のような緊急を要する医療に対して上記のような需給調整を導入できれば、病床を提供した病院や医療スタッフにはより高い医療費や報酬が支払われます。(現状は定額の診療報酬や給付の引き上げという対策。費用対効果に難点)そうなると、強制やお願いをしなくとも医療スタッフの供給は増えてゆくと思われます。

現状ではコロナ患者に対応出来る体制を早急に作るのが第一優先なので、関係法規によってこうした仕組み導入が制約を受けているなら法律を変えることが優先事項。自治体からはロックダウンが出来るようにしてほしいという要望が出ていると報じられていますが、優先順位が違うのではないでしょうか。

このような変更を実施する場合、病床数やコロナ対応可能な医療関係者の数、空きキャパシティーなどの情報を瞬時的確に把握する必要が欠かせません。IOTやAIなどを駆使してネットで救急や保健所に提供し患者をすぐに搬送できる体制が必要です。(現状はG-MIS、
HER-SYSがありますが医療機関等による人手の入力が必要。緊急性や正確性に難点)

例えばコロナ病床や患者に装着したセンサーでデータ収集、分析を行い、症状の変化を瞬時に把握。病床の空き予測等に使用して、データが即時に医療現場や救急に伝達される等。又コロナ患者のCT画像診断にAIを使用してコロナ肺炎についての医師診断時間を大幅短縮するなどが考えられます。

患者のたらい回しや放置等あってはならないことを防ぐ為にも、デジタル技術を駆使できる体制が医療報酬改定とセットで実現される必要があります。幸いにも9月からはデジタル庁が始動開始となるので大いに期待したいところです。

現在医療に従事している方々は金の為に頑張っているわけではないと信じますが、命をかけている医療者が金銭的にも公平な保障がなされないなら、これも医療崩壊と言うべきではないでしょうか。
2021.08.09

無観客の意味

広大なオリンピック会場の観客席は空席のみ。無観客開催と決まったので当然のことではありますが、テレビを見ていて思ったのは、観客が一人もいないというのがなんと異常なことか、ということです。


今や、ライブ映像のネット配信が当たり前となっているので、開会式も競技場でやらずとも各々のパフォーマンスを編集して配信すれば足ります。競技場でやる意義は多くの人々が各国から集まり、会場で繰り広げられるパフォーマンスに感動して拍手や声援を送る、その熱気を共有するところにあるのだと思います。


競技場にいる世界中の人々が発する熱い思いが、テレビやパブリック・ビューイングの画面で伝わり4年に一度の世界を巻き込む感動となるはずでした。無観客というのはこうした圧倒的熱量の欠落です。多くの観客が見守る中、競技をするアスリート達も観客の視線、応援を背に受けて、これまでの努力に基づく成果以上の奇跡ともいうべき力を発揮する場でもあったのではないでしょうか。


オリンピックというのは各国内での激しい競争を勝ち抜いてきたトップ・スリート達が、さらにそれぞれの国の威信をかけて世界一を決める場です。観客はその立会人として自分たちの国や選手にありったけのエールを送ることが許されます。そこで勝つにしろ、残念ながら敗れるにしろ、全力で戦った選手と共に心からの感動を分け合うことの出来る稀有な場所なのです。


コロナ感染拡大防止とオリンピック開催を両立させた結果、本来のオリンピック精神や深い感動が失われ、一人も観客のいない客席は「コロナに打ち勝つことの出来なかった人類」の象徴となってしまったように感じられました。


感染拡大防止を優先するのか、予定通りのオリンピック開催にこだわるのか、このような世論を二分するような二律背反は過去の歴史にも何度も起こっていますが、その都度世論はまとまらず、どうすればよかったのかの結論も出ていません。今回も急激な感染拡大により緊急事態宣言が発出される中でオリンピックを開催しながら、ステイホーム、酒の提供禁止という理解に苦しむ手段もとられています。


感染が爆発的に増えているのは人流が抑制されないからということですが、抑制されないのは緊急事態宣言に対する慣れや疲ればかりなのでしょうか。無観客にしてでもオリンピックはやるのに外出は控え外では飲酒も禁止という措置に納得がいかないというだけのことでしょう。公平、公正と感じられない命令や依頼には効果がないのです。


過去に起きた世論の分断は過去に例のない出来事に端を発しており、従って大多数の世論が納得するような処方箋も示されない中で、政治的に解決を迫られるという困難が伴っています。決断が正しかったのか誤っていたのかは歴史の判断を待たなければなりませんが、少なくとも、一部の利益のため他の犠牲を看過して下された決定は国力の低下を免れないというのが教訓となっていると思われます。
2021.07.07

形なきものの価値

株価は市場がつけた会社の価値ですが、多くの場合会社の資産価値(純資産価格)を上回る価格がついています。理由は、数字に表された貸借対照表上の価格以上の価値があると投資家が考えているからです。


形なきものは無形資産と呼ばれています。具体的には経営陣や従業員の質/研究開発等により生み出された知的財産/優れた品質やデザインの製品を産み続ける開発力/長い時間をかけて育まれた評判等により成り立っています。目には見えないこれらの組み合わせが、会社の価値を決め、将来の成長を保証しているといっても過言ではありません。


無形資産の代表的なものとしてブランドがあります。例えばエルメスのケリーバッグなどは定価だと100万〜200万が普通のようで、原材料の革がどんなに高級だとしても定価は原材料費によって正当化できる価格を超えています。何が定価の妥当性を保証しているのでしょうか。


ブランドを保ち続けるための大きなコスト。すなわち様々な媒体を使った宣伝広告費、ブランド名に恥じない品質を保持するための技術料、世界の一等地に旗艦店を出店するための地代、ブランドの背景となる人物や歴史などに裏打ちされたストーリー作りの妙等です。


表参道から原宿方面へ向かう通りの両側には有名ブランド店が軒を連ねています。この辺りは一等地なので地代も相当高額と思われますが、店内を覗いてみても人影はまばら。世の中の仕組みが良くわかっていなかった若かりし頃には、こんな集客でよく店が成り立つものだと不思議に思ったものでした。イメージを上げて、価格を高く保つことで所有者のプライドをくすぐり収益力に繋がるというビジネスモデルは、人間の心理に働きかけるものの典型です。


社会のデジタル化が進むに連れて企業が提供する商品も無形化が進んでいます。知識やノウハウへのアクセスを実現し(Google)多くの人との密接なつながりを提供する(Facebook やTwitter)写真で存在をアピールし(Instagram)セルフ・プロモーション(自己PR)を手軽に行う(YouTube等)こうした多くのサービスは人間の認知欲求(人から認められたいという欲求)を満たすツールとなっており、ブランドと同じように人間心理を巧みにとらえた無形のサービスを提供しています。人間の精神的欲求には限度がないに等しいので、無形資産を利用したビジネスは将来ますます大きな価値を生み出してゆくことでしょう。


生み出された価値は利益に形を変えるので、税金が発生します。これまで法人税は企業や店舗等のある場所をベースに課税されてきました。ところが上記のような企業が提供しているものは形のないサービスです。ネットを通じて世界中に提供されているため莫大な利益を産んでいるにもかかわらず従来の物理的基準ではとらえきれなくなりました。そこで課税基準を消費者のいる場所や地域に変更するような国際的合意が形成されつつあります。税の世界も無形資産を見過ごすことが出来なくなってきています。


形ある資産(純資産)の何倍の値段(株価)がついているかは、PBRという指標で表されています。また会社の生み出す利益が純資産の何パーセントにあたるかはROEで表され、ROEとPBRは正比例の関係にあります。但しROEが一定水準(一般的には8%)以下だとPBRは1で固定されてしまいます。形なきもの(無形資産)が利益上昇に貢献し、会社の価値(株価P)を引き上げるということです。
2021.06.07

在庫の過剰は損のもと?

過剰に在庫を持つと、原価率が高くなり利益を圧迫するので適正在庫を心がけなければなりません。一方、在庫が少なすぎると売れる機会を逃してしまい得られたはずの利益を失います。最適な在庫量は、自社の製品に対する社会からのニーズがどのくらいあるのかを的確に判断できるかにかかっています。


これは「言うは易く行うは難し」の典型のようなもので、各社とも試行錯誤を繰り返しています。最近はAIが需要予測に有効との認識に基づき、過去のビッグデータを分析することで最適在庫を算出する企業が増えてきているようです。


AIに頼らずとも適正在庫を保ちコストを的確にコントロールしてきた企業として、トヨタ自動車が挙げられます。「カンバン方式」とよばれ、生産ラインである部品が不足しそうなら看板に表示してメーカーから都度供給してもらうことで、部品在庫を持たずに生産を円滑化する方法として広く海外でも認知されています。


ところが最近になって、適正在庫を追求することが生産の制約となる状況が発生し始めました。自動車産業界を大きく揺さぶっている半導体の世界的不足です。社会の半導体に対する需要はデータセンターや携帯電話等をはじめとする高度な半導体需要において増加の一歩を辿ってきました。台湾のTSMC等、半導体製造企業はフル活動に近い稼働を続けてきましたが利益率の高い高性能半導体の製造を優先させてきたため、自動車用半導体が後回しとなり供給が制約される状況となっています。


半導体の生産は不足しているからすぐに増やすということは容易でなく、需要に追いつくまでには少なくとも2〜3年くらいのタイムラグが出てしまようです。新車の生産が制約された結果、なんと中古車価格が高騰するという事態が発生しました。需要予測にAIを使うというトレンドが起きている中、AIを動かすに必要とされる半導体の需要予測が出来なかったという皮肉な現象の結果です。


コロナワクチンの普及に伴って、様々な分野で需要が一挙に拡大しそうな局面に来ています。一方、供給はすぐに追いつくことが出来ず不足が生じるという事態が今後も増えてくると思われます。在庫不足対策として需要予測が喫緊の課題となりますが、ビッグデータがあって初めて力を発揮するAIに将来の予測は可能でしょうか。過去に例のない今回のような事態には人間の判断力でAIの不足を補うしかないのかもしれません。


世界の経済が正常化する局面においては、在庫の過剰よりも不足が損失につながると腹を括り、十分過ぎるほどの供給量を確保することがひいては利益につながると思われます。

新着情報news

2021.09.07
ブログ「医療崩壊は防げるか」をアップしました。
2021.08.09
ブログ「無観客の意味」をアップしました。
2021.07.07
ブログ「形なきものの価値」をアップしました。
2021.06.07
ブログ「在庫の過剰は損のもと?」をアップしました。
2021.05.10
ブログ「美について」をアップしました。
2021.04.06
ブログ「銅は金より尊し」をアップしました。
2021.03.09
ブログ「カードを飲み込むATM」をアップしました。
2021.01.24
ブログ「ピンクエレファント」をアップしました。
2020.12.8
ブログ「何が問題なのか。」をアップしました。
2020.10.8
ブログ「Go To 変革キャンペーン」をアップしました。
2020.9.11
ブログ「バッフェット氏が日本人でないワケ」をアップしました。
2020.8.7
ブログ「幸せの測り方」をアップしました。
2020.7.12
ブログ「ドリアン・グレイの肖像」をアップしました。
2020.6.7
ブログ「自由と自粛」をアップしました。
2020.5.10
ブログ「チャンスがピンチに変わる時」をアップしました。
2020.4.10
ブログ「色即是空の世界」をアップしました。
2020.3.8
ブログ「コロナとの闘い」をアップしました。
2020.2.6
ブログ「縦と横が示唆すること」をアップしました。
2019.12.23
ブログ「大富豪への道」をアップしました。
2019.11.20
ブログ「定価がなくなる日」をアップしました。
2019.10.18
ブログ「倒錯の世界」をアップしました。
2019.09.04
ブログ「金は売れるのか?」をアップしました。
2019.07.24
ブログ「2000万円不足?」をアップしました。
2019.6.28
ブログ「ベトナム ダナン旅行記」をアップしました。
2019.5.14
ブログ「麻酔の効かないカラダ」をアップしました。
2019.4.4
ブログ「優秀な血統のうそ」をアップしました。
2019.2.17
ブログ「損をするのが好きな人」をアップしました。
2019.1.30
ブログ「市場はリスクをおり込んだのか?」をアップしました。
2018.12.18
ブログ「危険水域」をアップしました。
2018.12.04
ブログ「行列の出来る店@ワイキキ」をアップしました。
2018.10.27
ブログ「Sound Cruising 2018」をアップしました。
2018.10.09
ブログ「ボケ知らずの歩き方」をアップしました。
2018.09.10
ブログ「一杯6000円のコーヒー」をアップしました。
2018.08.28
ホームページをリニューアルしました。

世界の楽園めぐり

ここには、代表が世界各地を訪問した時の旅日記が入っております。
趣味のページとしてお楽しみください。