ベータコンサルティングとは


運用と経営はコインの表裏、努力が報われる為にはチャンスとリスクにどのように取り組むかが共通の課題となります。
我々を取り巻く経済環境は極めて振れ幅の大きなものとなっており、
また企業の提供する製品やサービスは気が付くと過去のものという変化の激しい時代に直面しています。
当社事業分野は資金運用と経営の戦略に特化したコンサルティングです。外部経済環境変化というマクロトレンドを重視し、
非上場企業の利益向上を支援します。

ベータとは個別証券の値動きが証券市場全体(日経平均等)の動きに対してどの程度敏感に反応するかを示す数値です。
例えば、ある銘柄のβ値が1.2なら、日経平均が5%上昇するとその銘柄は6%上昇することを意味します。
市場全体を表すマクロ変動とその環境下で個別企業がどのように動くのか、
両者の関係性にウエイトを置くという立ち位置を表すためβ(ベータ)をロゴとしています。

ブログblog

2021.06.07

在庫の過剰は損のもと?

過剰に在庫を持つと、原価率が高くなり利益を圧迫するので適正在庫を心がけなければなりません。一方、在庫が少なすぎると売れる機会を逃してしまい得られたはずの利益を失います。最適な在庫量は、自社の製品に対する社会からのニーズがどのくらいあるのかを的確に判断できるかにかかっています。


これは「言うは易く行うは難し」の典型のようなもので、各社とも試行錯誤を繰り返しています。最近はAIが需要予測に有効との認識に基づき、過去のビッグデータを分析することで最適在庫を算出する企業が増えてきているようです。


AIに頼らずとも適正在庫を保ちコストを的確にコントロールしてきた企業として、トヨタ自動車が挙げられます。「カンバン方式」とよばれ、生産ラインである部品が不足しそうなら看板に表示してメーカーから都度供給してもらうことで、部品在庫を持たずに生産を円滑化する方法として広く海外でも認知されています。


ところが最近になって、適正在庫を追求することが生産の制約となる状況が発生し始めました。自動車産業界を大きく揺さぶっている半導体の世界的不足です。社会の半導体に対する需要はデータセンターや携帯電話等をはじめとする高度な半導体需要において増加の一歩を辿ってきました。台湾のTSMC等、半導体製造企業はフル活動に近い稼働を続けてきましたが利益率の高い高性能半導体の製造を優先させてきたため、自動車用半導体が後回しとなり供給が制約される状況となっています。


半導体の生産は不足しているからすぐに増やすということは容易でなく、需要に追いつくまでには少なくとも2〜3年くらいのタイムラグが出てしまようです。新車の生産が制約された結果、なんと中古車価格が高騰するという事態が発生しました。需要予測にAIを使うというトレンドが起きている中、AIを動かすに必要とされる半導体の需要予測が出来なかったという皮肉な現象の結果です。


コロナワクチンの普及に伴って、様々な分野で需要が一挙に拡大しそうな局面に来ています。一方、供給はすぐに追いつくことが出来ず不足が生じるという事態が今後も増えてくると思われます。在庫不足対策として需要予測が喫緊の課題となりますが、ビッグデータがあって初めて力を発揮するAIに将来の予測は可能でしょうか。過去に例のない今回のような事態には人間の判断力でAIの不足を補うしかないのかもしれません。


世界の経済が正常化する局面においては、在庫の過剰よりも不足が損失につながると腹を括り、十分過ぎるほどの供給量を確保することがひいては利益につながると思われます。
2021.04.06

銅は金より尊し

今年に入って1オンス1,900ドルであった金の価格が1700ドル近辺へと大きく下がっています。一方、銅などの金属や原油価格は上昇の一途。特に銅の価格は約10年ぶりの高騰局面にあります。ワクチン普及により新型コロナの抑え込みに期待がかかり、景気回復への期待がモノの値段を押し上げているようです。


経済が上向いて金利が上昇する場合、これは良いインフレと言われます。経済上昇は企業収益を押し上げ、労働者への賃金増加につながります。余裕の生まれた家計は消費を増やし、これが再び企業収益を押し上げるという良い循環を産むからです。


一方、このところ米国の長期金利が急上昇してきました。(10年もの国債利回りは1年前0.6%程度でしたが、現在は1.7%前後の水準です。)長期金利=実質金利+予想物価上昇率と表せるので、長期金利の上昇は実質金利と予想物価率の和の上昇結果ということができます。


ここで、予想物価上昇率は良いインフレと言えるのでこの上昇だけが起きているなら問題はありません。ところが実質金利が上昇してその上がり方のほうが大きいということになると穏やかではありません。これまでのところ、実質金利は0を大幅に下回る水準にありこれが世界的株高や金価格の上昇を演出してきたからです。


実質金利がプラスになると金利の付かない「金」は売られることになります。実質金利マイナスは金融資産価格を押し上げる効果があるので、株がここまでは上昇してきたのも理にかなった動きといえるのでしょう。実質金利は上昇してきてはいますが、現時点ではまだマイナスです。マイナスが続いている限り株価には強い味方となり得ますが、プラスに転じる気配が見えてきた頃には注意が必要です。


世界の株式時価総額は106兆ドルとなり(20213末)過去最高を更新、過去1年で約60%上昇。一方、世界の名目GDPは91兆ドル(21年見通し IMF)で世界株式時価総額はGDPの117%です。(以上日経新聞)このパーセンテージはバッフェット指標と呼ばれ、100%を超えると株式価格は要注意水準と言われています。バブルが崩壊しないためには分母のGDPが大きくならなければなりません。


その為にはワクチンが効果を上げ、移動の制約が解除されて消費が大きく拡大すること、及び新たな科学的進歩に向けて企業が設備投資に動くことが鍵となります。経済拡大が原材料への需要を押し上げ、経済成長への良いインフレに導いてくれるなら銅は金より尊しと言えるのではないでしょうか。
2021.03.09

カードを飲み込むATM

6年前のことです。フランスのニースに夕方到着してユーロを手元に持っておくべく、デパートの一階にあるフランスの某銀行ATMで金を引き出そうとしました。世界中で使える英系のカードを入れ180ユーロをどのような札の組み合わせで引き出すかというボタンを押すも、何か文字が出たまま、札が出てきません。おまけにカードも飲み込まれたまま。すべてのボタンを押してもATMはウンともスンともいわないのでした。

通りかかった親子に事情を話すと、連絡先と書いてあるところに電話してくれたりしたものの、つながりません。親子には英語が通じず、小生のフランス語レベルは小学生以下です。

小生の後にATMで金を下ろしに来た年配の女性は自分のカードで引き出せたようなので、事情を話すと近くにある某銀行の場所を教えてくれ、紙にフランス語で事情を書いてくれるなど、ものすごく親切でした。後になって、飲み込まれたカードは銀行で保管されるということが分かったのですが、そんなことはツユ知らず、誰かの手に渡ってしまったらと思うと気が気ではありません。

やがてデパートのセキュリティー係を捕まえて事情を話し、デパートの受付が銀行に電話。結果、本日銀行は休みなので明日行ってみるようにとのこと。すったもんだの挙句3〜4時間その場にクギ付けとなっていたのでした。

救いはニースの人は皆とても親切だったこと。一般的にフランス人は個人主義で人に冷たいと言われていますがそんなことは全くなく、困っている人を助けようという気持ちは全員共通のものでした。日本で外国人が困っていたら、ここまで親切にしてあげられるでしょうか。

翌日、銀行は休みでも場所だけは確認しておこうと教えられた場所へ。1人行員がおり、説明によるとカードは一週間に一度本店に集められ、そこでしか受け取れないとのこと。本店はプロムナード・デ・ザングレという海岸道路の一本内側にあるとのこと。その場所へ赴き某銀行のベルを鳴らしてみましたが誰も出てきません。

ラッキーなことに某銀行の隣に飲み込まれたカードの発行英系銀行が並んでおり、行ってみると3名勤務中。事情を話したところカードは他行のことなので何ともならないが、現金は用立てることができるということで、セキュリティー上の様々な手続きを経て200ユーロを受け取ることができました。

カードが戻ってくると言われていた、4日後再び某銀行へ。ところがなんとカードは戻ってきておらず、あと1~2週間かかると言われ、危うく日本語で啖呵をきりそうになりました。これまで約8時間余りの時間を費やしたのです。そして明日が帰国予定日。マネージャーの男が言うにはカード発行銀行に行ってopposition(suspend。差し止め)の手続きをとり、その後の手続きは同行でやるようにとのこと。英雄ナポレオンを産んだこの国の銀行の辞書には「不可能の文字」しかないのか、と思い切りイヤミを言ってやりました。

みずほ銀行のATMで飲み込まれたカードが戻ってこず、様々なトラブルが重なって頭取が謝罪するという事態に至りました。その場から動くこともできず途方に暮れた預金者には同情を禁じ得ません。同時に日本の銀行でもこのような不始末がおきたことはまことに残念。原因はよくわかりませんが、どこの国でも起きることのようなので参考のためブログにしておきます。
2021.01.24

ピンクエレファント

現在進行中の新型コロナショックは、過去の世界大恐慌に勝るとも劣らない経済的損失を世界に与えていますが、当時の惨状と比較すると、悲劇的度合いは随分と穏やかなもので済んでいると感じられます。何がこの差を産んでいるのでしょうか。


当時との一番の違いは株価。大恐慌の折、ニューヨークダウは大暴落となり、殆どの財産を失って路頭に迷う人々が続出しました。先行きを悲観して自ら命を絶つ人もあとを絶たなかったようです。これにひきかえ現在、世界の株価は暴落どころか暴騰しています。株価だけをみるならユーフォリアの体をなしておりこのような状態のとき、世界は明るく見えてきます。しかし、株の時価総額が実体経済を上回るというのは明らかにバブルです。


現在と大恐慌当時の金融環境で一番の大きな違いは何でしょうか。それは市場に出ているカネの量です。大恐慌当時、金本位性がとられており、刷ることのできるカネの量は保有する「金」の量に厳しく制限されていました。その後しばらくたってこの制度は廃止され、刷ることの出来る紙幣の量が物理的に制限されることは無くなりました。


これに代わってカネの流通量を決めているのは、中央銀行(金融)と政府(財政)。そのかじ取りの加減によって経済の過熱を抑えたり、落ち込む景気の下支えをしたりしています。コロナ下にあっては経済が落ち込むので両者が手を携えて恐慌のような状態にならないよう必死の努力を続けています。このような状況下、カネの流通量を減らせば大恐慌の二の舞となることでしょう。


ところでその手綱さばきが効かなかったり裏目に出たりして、市場が大きく揺れ経済が落ち込むというショックを我々は何度か経験してきました。そして何故かそのような事態には動物の名前がつけられています。黒い白鳥とか、灰色のサイ等。黒い白鳥はめったに起こらないが、起きたときには壊滅的被害をもたらす出来事のこと。予測できない金融危機や自然災害について使われています。


灰色のサイは、高い確率で存在し、大きな問題を引き起こすにもかかわらず軽視されがちな問題を指します。サイは灰色が普通で、普段はおとなしい。しかし、暴走し始めると誰も手を付けられなくなることからのネーミングです。今回の新型コロナのような不思議な現象はどのような動物があてはめられるでしょうか。


ピンクの像。。 アルコールや麻薬などによって起きる幻覚症状の婉曲表現。金融も財政も「出来ることは何でもする」という手段に出ているのに需要は激しく落ち込むという、普通ではあり得ない幻覚のような現象です。
政策的にバブルを起こしてでもしてでも実体経済を支えるしかない、原因がどこにあるか明らかなのに経済的には合理的な手が打てない、世界的に厳しい移動制限が一年以上も続く。人類がこれまでに経験したことのない不思議な世界出現です。


嫌なことを、酔ってでも忘れようとするようなもので長期に亘って続くなら副作用は甚大なものとなることでしょう。人の移動を妨げているピンクエレファントには、壊滅的な事態となる前に早く夢の彼方へ消え去ってもらいたいものです。


注:ピンクの像というネーミングは、筆者の妄想に基づくものですので悪しからず。なお、ピンクの像は現実には存在しないそうです。

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2021.06.07
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2018.08.28
ホームページをリニューアルしました。

世界の楽園めぐり

ここには、代表が世界各地を訪問した時の旅日記が入っております。
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