ベトナム ダナン旅行記



3月中旬、ダナンへ行った。南北に細長いベトナムの中ほどに位置する場所で、ベトナム戦争の頃米軍の駐屯地のあったところ。長いビーチに面したリゾートで、寒い日本から飛んでくると頬も緩む。

ビーチから道路を渡った道沿いにはレストランが多い。レストラン前には水が張ってあるたらいがいくつもあり、その中に生きた魚や貝、エビ、ロブスターまで。ここで好きなものを指さすと新鮮なまま調理されて出てくる。

ビーチサイドには軽食も採れるバーがある。陽が傾きかける頃、バーの椅子に腰かけて海を見ながら酒を飲む人多数。これは贅沢、お気に入りの場所となった。




ダナンはこのビーチを売りものとしており、すでにホテルは山ほどあるが、なんせビーチは長いので新しいホテルがどんどん出来ている。

ダナンを南に30Km行ったところにある町ホイアン。街全体が世界文化遺産に指定されている。

16世紀末以降、国際貿易港として繁栄。ベトナム政府も観光スポットとして力を入れている場所だからか各ホテルからは無料のシャトルバスがでている。夕暮れ時ホイアンの街は提灯の光に照らされ、中国人街を中心に古い歴史的建造物とそこで買い物や飲食を楽しむ人々で賑わう。




ダナンの北100Km、ベトナム最後の王朝本拠地跡フエ。中国支配から独立、13代続いたが1883年フランスにより占領された。その後べトナム戦争時にはこのあたりが最大の激戦地となる。

門をくぐって正面の建物は68年のテト攻勢で完全に崩壊、王宮の80%が焼失。TVカメラが初めて戦地に入って世界中に放映されたのでフエの名前は一躍有名になった。




欧、米等の列強のエゴに翻弄され、歴史の荒波にもまれ続けたベトナム。しかし現在進行中の米中貿易戦争はベトナム発展のチャンスにつながる可能性が高いとみなされ始めている。

中国企業はベトナムで生産して、ベトナムから輸出することで米国の制裁関税を免れ得る。また、これまで中国を製造拠点としてきた国々も米中貿易戦争の影響を避けるべく製造拠点をベトナムに移しつつある。中国にある米国企業も生産拠点をベトナムに移しているようだ。

ベトナムは棚ぼたの利益を生産と輸出の両面から得られることになりそうである。今度こそ「苦あれば楽あり」ということになってほしい。