2018.06.09

オリンピック後の日本

オリンピックが終わった後、日本国内にはインフラ分野で有望な投資先がなくなってゆくのではないかと危惧されます。また、2025年には65歳以上が人口の30%に増加、高齢化が一気に進むと報じられていますが、労働人口が減り高齢者が増えるということは、税収が減り、社会保障を中心とする負担は増えることを意味します。こうした問題は財政赤字を拡大させるとともに経済力を低下させます。今後の日本の行く末に期待はもてるのでしょうか。



一方、日本にはオリンピックまでにインフラ開発や交通手段のKnowhow蓄積が加速し、過去の貧弱な道路やうんざりするような渋滞を解消してきた知恵や経験が山積みになっているはずです。例えばC2(首都高中央環状線)は日本で一番長い山手トンネル(8.2Km)を開通させ、都内の渋滞を避けながら目的地までスムーズな運行を可能にしました。C2の外側には東京外かく環状道路が完成しつつあり、さらにその外側には圏央道が出来上がっています。その結果、C2に乗れば都内ばかりでなく地方へも、国道や県道を経由することなく行くことが出来るのです。中央高速、関越道、東北道、常磐道、東関道、東名高速などへのアクセスもスムーズ。地方への物流や、レジャーの連絡道としても一挙に利便性が増したと実感できています。



世界を見渡すとこうした分野に工夫が求められている国々は枚挙に暇がありません。
例えばバリ島は世界に冠たるリゾート地ではありますが、リゾートに至る道幅は極めて狭く渋滞は日常茶飯事。排気ガスによる空気の汚れや車線すらない一本道の道路など、事故や危険と隣り合わせになっている状況。現状を放置している限り行き詰まることは明白で、アジア諸国にはこのような問題がいたるところに転がっています。
タイ、ベトナム、マレーシアなど回ってみれば気付くことですが、共通して解決されねばならないながら放置されているのが道路交通分野です。これら新興国は押しなべて人口増加のスピードが速い。このままだと人口が減少していかざるを得ない日本とは、対極にあります。またアマゾン効果等による物流増加対応の為の道路依存は今後も世界各国で高まる一方でしょう。



こうした中、日本に求められているのは単に工事を受注するということだけではなく、「渋滞を解消する」という施策とパッケージにした解決策提供であると考えます。
日本が過去培ってきた渋滞解消のknowhowには高い経済価値があると評価されると思います。3つの環状道路が計画されたのは東京五輪の前年、1963年(日経新聞による)日本の場合、土地の買収等に時間がかかり10年近い年月を要した訳ですがこうした問題の少ない新興国では、もっと短期に解消させることができることでしょう。中国が一帯一路政策で西へと開発の手を伸ばすのを手を拱いてみている余裕は日本にはありません。「渋滞解消」をビジネスとして海外に提供することは双方の利益となるものと思われます。